プログラミングなしでAIシステムを簡単開発
ディープラーニング開発ツール
Zebra Aurora™️ Vision Studio にアドオンするだけで、Deep Learning による最新マシンビジョンアプリを開発できます!
Deep Learning Add-on
Zebra Aurora™️ Deep Learning Add-Onの概要
ディープラーニング アドオンは、マシンビジョンのための画期的な技術です。20~50枚のサンプル画像のみで学習でき、物体認識、欠陥検出、特徴抽出を自動的に行う5つのツールを用意しました。内部では、産業用ビジョンシステム専用にAurora Visionの研究チームが設計、最適化した大規模なニューラルネットワークを使用しています。
Zebra Aurora™️ Vision Studioと共に使用することで、最新のマシンビジョンアプリケーションに対して、ルールベースの処理にAi処理を加えた完璧なソリューションとなります。
主な内容
Aurora™️ Deep Learning の 重要なポイント
少ないサンプルで学習
一般的なアプリケーションでは、学習用に20枚から50枚の画像が必要です。多ければ多いほど良いのですが、当社のソフトウェアは限られたトレーニングセットから主要な特性を内部で学習し、その画像を利用して効果的なトレーニングのための新たな数千のサンプルを自動生成します。
GPUとCPUで動作します
効果的なトレーニングのためには、最新のGPUが必要です。動作させるターゲット装置では、GPUとCPUのどちらかを使用することができます。GPUは通常3-10倍速くなります(例外として、分類はCPUでも同様に速くなります)。
最高のパフォーマンス
GPUでの一般的な学習時間は5~15分です。推論時間は、1画像あたり5~100msと使用するツールやハードウェアによって異なります。産業用推論エンジンであるWEAVERが最高のパフォーマンスを保証します。
Aurora™️Deep Learningの簡単導入
ディープラーニングとは、これまで解決できなかったマシンビジョンの問題を解決する信頼性の高い新しいソリューションです。
異常検出、分類、位置検出など用途に応じた機能を用意しております。よく大量の画像が必要と言われていますが、Vb-Vision では10枚程度から数十枚でで簡単にDeep Learningを始めることが可能です。
簡単!Deep Learning ワークフロー
Deep Learningのフィルタを処理のフローに入れる
Deep Learningのツールでサンプルの画像を入力
欠陥をマークするかラベル付けをする
操作画面を作成
結果を確認
トレーニング実行
学習の手順
1. 画像の収集と正規化
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20枚から50枚(多ければ多いほど良い)の画像を良品と不良品の両方でかつ可能な限り変動要素が入ったバリエーション豊富な画像を取得し、ディスクに保存します。
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対象オブジェクトのスケール、方向、照明状況が可能な限り一定であるほうがいい結果が得られますので、このことを確認します。
2. トレーニング
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Aurora Vision Studioを開き、Deep Learningアドオンツールを追加します。
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ツールに連携しているエディタを開き、そこに学習用画像をロードします。
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画像にラベルをつけたり、描画ツールで印をつけたりします(Zillinからデータを取り込むこともできます)。
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"Train "をクリックします。
トレーニングおよび検証セット
深層学習では、機械学習のすべての分野と同様に、正しい方法・手順に従うことが非常に重要です。最も重要なルールは、トレーニング用の画像セットと確認用の画像セットを分けることです。トレーニングセットとは、モデルを作成するために使用するサンプルの集合のことです。そのトレーニングセットは、モデルの性能を測定するために使うことはできません。なぜなら、トレーニングセットをテストしても、しばしば楽観的すぎる結果を生み出してしまうからです。そこで、モデルを評価するために、別のデータである確認用セットを使用します。ディープラーニングアドオンでは、ユーザーから提供されたサンプルから、自動的に両方のセットを作成します。
3. 実行
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プログラムを実行し、その結果を確認します。
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結果が満足できるまで、1あるいは2を繰り返します。
特徴抽出
教師ありモードでは、ユーザーは学習画像上の欠陥に対応するピクセルを注意深くラベル付けする必要があります。その後、このツールは、そのキーとなる特徴を探すことによって、良い特徴と悪い特徴を区別するように学習します。
アプリケーション例
太陽電池の検査
この用途では、複雑な形状を含む表面のひび割れや傷を検出する必要があります。従来の手法では、ソーラーパネルの種類ごとに調整しなければならない数十のパラメータを持つ複雑なアルゴリズムが必要でした。ディープラーニングを使えば、たった1つのツールを使って、教師ありモードでシステムに学習させるだけで十分です。
衛星画像のセグメンテーション
衛星画像は、膨大な種類の特徴を含んでいるため、解析が難しい。しかし、ディープラーニングアドオンでは、非常に高い精度で道路や建物を検出するように学習させることができます。学習は、適切にラベル付けされた1枚の画像を用いて行うことができ、結果をすぐに確認することができます。さらにサンプルを追加して、モデルのロバスト性を高めることができます。
異常検知
教師なしモードでは、学習はよりシンプルになります。欠陥をそのまま定義をしません。このツールは良品サンプルのみをトレーニングし、あらゆる種類の良品からの逸脱箇所を探します。
アプリケーション例
弁当の詰め具合検査
寿司の詰め合わせ弁当が納品されるときには、それぞれの具が特定の位置に正しく配置されていなければならないのですが、形や向きなど少しずつずれている可能性があるので、異常を定義するのは困難です。その解決策として、教師なしディープラーニングモードを使用することで、ツールが学習段階で見て学習したものから有意な差異を検出することができるのです。
プラスチック、射出成型
射出成形は複雑なプロセスであり、製造上の問題が多く発生する可能性があります。また、プラスチック製の対象物には、許容範囲内の多少の曲げやその他の形状の狂いが含まれることがあります。当社のディープラーニングアドオンでは、提供されたサンプルから許容できる偏差をすべて学習し、生産ラインでの実行時にあらゆる種類の異常を検出することができます。
オブジェクト分類
オブジェクト分類ツールは、入力された画像を、その特徴に応じてユーザーが作成したグループに分類するツールです。その結果、クラスの名前と分類の信頼度が与えられます。
アプリケーション例
キャップの表裏判定
プラスチックキャップは生産機内で反転してしまうことがある。この状況を検知したい。このタスクは従来の手法でも可能ですが、このアプリケーションのために特定のアルゴリズムを設計する専門家が必要です。一方、Aurora Vision Deep Learning Add-Onの分類ではアルゴリズムを開発せずに使用することができます。これは、トレーニング画像のセットから前面と背面の認識を自動的に学習するものです。
3Dタイヤホイールの分類
一つの工場で何百種類もの合金ホイールが製造されていることがあります。そのような大量のモデルから特定のモデルを識別することは、従来の方法では事実上不可能です。テンプレートマッチングでは、何百ものモデルを照合するために膨大な時間が必要ですし、オーダーメイドのモデルを手作業で作るには、開発・メンテナンスが膨大になります。ディープラーニングは、新たな開発なしにサンプル画像から直接学習する理想的なソリューションです。
インスタンスセグメンテーション
インスタンスセグメンテーションは、画像内の単一または複数のオブジェクトの位置を特定し、分割、分類するために使用される技術です。特徴検出技術とは異なり、個々のオブジェクトを検出するため、オブジェクトが接触したり重なったりしても分離できます。
アプリケーション例
ナッツ類の分類
ミックスナッツは、様々な種類のナッツを組み合わせた大人気のスナック菓子です。パッケージのナッツの割合は、パッケージに印刷されている原材料リストに従わなければならないので、メーカーは、それぞれの種類のナッツが適切な量で封入包装されることを確認する必要があります。インスタンスセグメンテーションツールは、分割されたオブジェクトに対応するマスクを返すので、このような用途に理想的なソリューションとなります。
パッケージの検証
ヨーロッパで使われている一般的なスープ菜のセットは、白いプラスチックのお皿に無造作に置かれて包装されています。生産ラインの作業者が、誤って野菜を1つ皿に乗せるのを忘れてしまうことがあります。皿の重量を計測するシステムもありますが、シール工程の直前に製品の完成度を確認したいとの要望がユーザーからありました。同じ形の野菜は2つとないため、ディープラーニングを用いたセグメンテーションで解決できます。学習段階では、ユーザーは野菜に対応する領域をマークするだけです。
ポイントロケーション
ポイントロケーションツールは、入力画像から点として識別できる特定の形状、特徴、マークを探します。従来のテンプレートマッチングと比較されるかもしれませんが、このツールは複数のサンプルで学習されるため、対象のオブジェクトの大きな変動に対してロバスト性が高くなっています。
アプリケーション例
蜂の行動トレース
従来の画像処理では不可能と思われる作業も、最新のツールなら可能です。今回は、ミツバチを検出するために使用します。ミツバチを襲う寄生ダニが引き起こす病気、アブラ虫症に感染しているかどうかを調べることができます。ミツバチの体に寄生したダニが赤く炎症を起こしているのが特徴で、その状態によってミツバチを分類することができます。この例は、複雑な課題を簡単に解決できることを示すだけでなく、農業などさまざまな産業分野に門戸を開いていることも示しています。